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フロム・ザ・ダークサイド 3つの闇の物語
(原題:TALES FROM THE DARKSIDE: THE MOVIE)
1990年アメリカ映画



ジョージ・A・ロメロファミリーが制作したオムニバスホラー。
元となっているのは、1983年からジョージ・A・ロメロが制作したTVシリーズ「テールズ・フロム・ザ・ダークサイド」です。
 
TVシリーズの方はホラー映画ブームだった1980年代中盤以降、日本でも次々とビデオが発売されました。
私もほとんどレンタルビデオで見ましたが、「トワイライトゾーン」よりも良い意味でB級、そしてブラックでダークなお話が多かったです。
中でもお気に入りだったのは、自分が死んだことを認めない頑固爺さんが、ゾンビとなって甦って今まで通りの暮らしを続けようとするお話。
徐々に腐敗して言う事を聞かなくなっていく体をよそに、達者な口で娘と孫を困らせまくるゾンビ爺ちゃんに爆笑。
ブラックジョークと哀愁漂うお話でした(笑)
あとはトム・サビーニ先生が監督した「インサイド・ザ・クローゼット」は、先生が作った白いクリーチャーがいい味を出していましたね。
 
話を映画版「フロム・ザ・ダークサイド」に戻しましょう(汗)
 
この映画版は3話の短編と、その3話の間を繋ぐエピソードで構成されています。
監督は、「死霊のえじき」「クリープショー」などで音楽を担当し、また両作品では第二班監督も務め、数々のTV映画も監督しているジョン・ハリソン。
1話目の原作者はアーサー・コナン・ドイル、2話目の原作者はスティーブン・キング、3話目はオリジナルストーリーのようです。
脚本は1話目と3話目をTVシリーズでも脚本を多数手掛けたマイケル・マクダウェル。2話目はジョージ・A・ロメロ御大自身の手によるもの。
面白いのは、2話目だけやたらと展開がおどろおどろしく、1話目と3話目はホラー風味のTV版トワイライトゾーン的なノリ。
それぞれ小粒ながらも面白いんですが、やはり恐怖の創造に関してはロメロ監督の力は偉大ですね。
特殊メイクはカーツマン、ニコテロ、バーガーのKNBエフェクツ。
そして特殊メイクコンサルタントとして、あのディック・スミスの名前が!!!
「エクソシスト」「ゴッドファーザー」「アマデウス」など、アカデミー賞を何度も受賞している特殊メイク界の神様です!すげー!!!
 
「プロローグ」
デボラ・ハリー演じる魔女が、捕まえた少年を食べようとオーブンに火をつける。
少年は時間を稼ぐため、「テールズ・フロム・ザ・ダークサイド」という本を魔女に読み聞かせ始めます。。。
「ブロンディのデボラ・ハリー」ですがホラーファンには「ヴィデオドロームのデボラ・ハリー」の方が分かりやすいかもしれませんね。
「ヴィデオドローム」のイメージが余りにも強烈過ぎて本業であるミュージシャンの顔を忘れかけてます。
 
第一話「LOT249」
裏工作によって奨学金の権利を奪われた大学生(スティーブ・ブシェミ)が、手に入れた古代のミイラを操り、自分をはめた学生たちに復讐していく。
今見ると、スティーブ・ブシェミが大学生というのが笑えます。
また彼の友人役がクリスチャン・スレーター、その妹役がジュリアン・ムーア。
まだみんな若くて微笑ましいです。
ちなみに劇中のテレビではロメロ監督の「ゾンビ」が流れてました。
 
第二話「CAT FROM HELL」
ある殺し屋が、豪邸に住む老人から館に棲み付いた黒猫を朝までに始末して欲しいと大金を渡される。
老人は館を出て行き、猫と共に1人残される殺し屋。
簡単だと思われた仕事だったが、凶暴ですばしっこい猫に手間取りなかなか殺すことが出来ずにいた。。。
朝になり、老人が邸宅に戻ってみると、広間で息絶えた殺し屋の死体が転がっていた。
猫はどこに消えたのか?その時。。。
こちらのテレビではまたまたロメロ監督の「マーティン」が放映中。
ジョン・ハリソン監督、ちょっと媚売りすぎじゃない!?
ところで、屋敷に仕える爺さんが出てくるんですが、名前が「ペット・セメタリー」の赤ちゃんと同じゲイジ、格好はゲイジファミリーの向かいに住んでいた爺 さんと同じ白ランニング姿、さらに凶暴な猫が登場する事と、原作者が同じスティーブン・キングという事で、何か関連があるのかな?なんて勘繰ったんです が、果たして意味はあるのでしょうか?
 
第三話「LOVER'S VOW」
酔ってバーから出てきた売れない芸術家(ジェームズ・レマー)。
そこでバーテンが鋭い爪と巨大な羽を持ったモンスターに殺される所を目撃する。
モンスターは芸術家に近付き、今夜あった事や見た事を一切口外しないなら助けてやると言って姿を消す。
自宅へ逃げ帰る途中、深夜の裏通りに迷い込んだ女性を見つけ、危険から守るために家に連れて帰る。
そして二人は結ばれ結婚し、2人の子供にも恵まれる。
それから10年の月日が過ぎた日、芸術家は妻に内緒にしてきたあの晩の出来事を話してしまう。
すると。。。
「ワイルドスピード2」の捜査官、どっかで見たことあるなーと思ったらこの作品のジェームズ・レマーでした。
結構色んな作品に出てるんですよね。
あと奥さん役は「コマンドー」のレイ・ドーン・チョン。懐かしい。
音楽はこのエピソードだけジョン・ハリソン監督自身が手掛けています。
曲調から「死霊のえじき」「クリープショー」あたりの空気を感じられます。
 
「エピローグ」
包丁を持って近付く魔女をオーブンの中に押し込み、見事倒す事に成功した少年。
最後の決め台詞は「やっぱり物語りはハッピーエンドがいいね!」ですって。
 
お話にはあまり独創性が感じられないのが残念。
ジョン・ハリソン監督自身、かなり「クリープショー」を意識しちゃったように思えます。
「LOT249」の最後は海ゾンビと被ったし、「CAT FROM HELL」の最後はゴキブリと被りました。
オチの見せ方がちょっと安易だったかもしれませんね。
でもまあ見せ場のショックシーンでもあるので、それはそれで許せますが。
特に猫の攻撃はビジュアル的にもかなり強烈ですし。
 
ちなみに個人的には「LOVER'S VOW」が一番好きです。
約束を破ったが為に幸せな暮らしを失うことになるエンディングは、日本の昔話の悲しい結末のようです。
公開当時、劇場で見たのですが、不覚にも涙ウルウルさせられちゃいました。
 
ロメロファミリーのオムニバス作品と聞いて「クリープショー」の毒々しいノリを期待して見ちゃいけません。
製作者サイドは中途半端に意識しちゃったような所もありますが、そもそもの出発点が違います。
俗悪な漫画雑誌DCコミックスのような映画を目指して作られたのが「クリープショー」、テレビ向けのソフトな表現ながらホラー風味の強いロメロ版トワイライトゾーンが「フロム・ザ・ダークサイド」です。
どのエピソードもTV版に毛が生えたくらいの小粒なB級作品ばかりなんですが、TV版「フロム・ザ・ダークサイド」の正常進化とも言えます。
TVシリーズの延長で見ればこれはこれで充分楽しいです。
 
ただ問題点が一つ。
DVDのクオリティが低い。
まず、スタンダードサイズで撮影された映像の上下をカットして、無理矢理ビスタサイズ(ワイド画面TV)に合わせています。
そのため、物語に入る前の映画会社のロゴや、オープニングのスタッフの名前、登場人物の頭部など、画面の上側が画面からはみ出して切れてしまっています。
また映像も靄が掛かったように眠く、輪郭がぼやけています。
デジタルリマスターという事ですが、1990年の映画としてはあり得ないほど酷い画質でした。
映像特典の予告編の方が本編よりも遥かに鮮明で見やすかったです。
 
もう一度ちゃんとリマスターして発売してくれないかなあ。
ついでにエンバシーから発売されてたTVシリーズも併せて発売してくれたら文句無しなんだけど。

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アメ車でドライブ
自己紹介:
アメ車が3度のメシより大好物!カマロ、ダットラ、タホ、キャバリエと乗り継いで、今はマスタングに乗っています♪アメ車好きになったのは、幼い頃、映画の中で走り回る姿に憧れて。乗ると映画の主人公気分が味わえるアメ車は、映画ファンの方に超おすすめのクルマですっ!
ちなみにこのサイトは、ホームページ「BOTIE MANIA~アメ車に乗ろう!!」の映画紹介コーナーをブログ化したものです。
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