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アメリカンニューシネマの金字塔であり、当時の思想や風俗を見事に表現したカーアクション映画として非常に高く評価されている名作ですね。近年では廉価版DVDが発売されたおかげか意外なほどに知名度が上がったように思います。
人生の中で様々な挫折を繰り返し経験した男、コワルスキーが主人公です。仲間のヒッピーとの些細な賭けを発端に、ダッジ・チャレンジャーでデンバー~サンフランシスコ間を短時間で走破することに挑みます。ドラッグの力を借りて暴走するコワルスキー。警察からも追われる身となるのですが、元レーサーでもある彼は次々とパトカーを潰していきます。体制の象徴である警察をかわす姿はいつしか民衆のヒーローとしてメディアに取り上げられ、全米が逃走劇を見守る事となります。しかし暴走の最中、何かを悟った彼は、警察が築いたバリケードへと向けてアクセルを踏み込む。。。
この映画には当時の反体制的な思想が見事に現れているんです。体制の象徴=警察に対して、自由の象徴=コワルスキー。人生に絶望した男の悲しいの映画だと言う人が多いですが、個人的にそうは思いません。コワルスキーが人生に絶望しているのは事実だとしても、肉体を捨てることで魂の自由を得たんだと思うんです。バリケードがコワルスキーのバニシングポイント(消失点)であったのでしょうが、全てが消える場所ではなく、体を失う代わりに他の何かを得られる場所だったのではないでしょうか。バリケードの向こうに見えた光は、来世なのか、天国なのか・・・
反体制派のヒーローが乗るクルマ・・・それはもうダッジ以外考えられないです!チャレンジャーは最高のチョイスでしたよね~。なんてったって“挑戦者”ですからっ!
そういえばその後、ヴィゴ・モーテンセン主演のテレビ映画としてリメイクされましたね。もちろん愛車はオリジナルと同じ1970年型チャレンジャーです。こちらは亡くなった奥さんの元へ・・・といったニュアンスで描かれており、最後は死んだのか生きているのか分からないようなナレーションが入ったりと、幾分ソフトな印象に作られていました。新たな見所も用意されていて、コワルスキーを敵視している警官がダッジ・チャージャーに乗っていたり、モパーやヘミといったアメ車好きを喜ばせる台詞が入っていたり。飛行機のスクラップ置き場でのカーチェイスシーンもなかなか迫力がありました。ただそれでもオリジナル版の乾いた雰囲気が好きな自分にとっては、ちょっと甘っちょろい感じがしました。哀愁漂うヴィゴ・モーテンセンはスゲー格好良かったのですがねぇ。でもとりあえずDVDが発売されたら欲しい作品なのですが、残念ながら今は国内版がありません。日本のDVDプレイヤーで再生できない輸入版のみです。
あと、1990年代にはプライマルスクリームというバンドが「バニシングポイント」というアルバムを発表しました。映画「バニシングポイント」にインスパイアされ・・・というアルバムで、その中に「コワルスキー」という曲が収められていたりしました。映画の中の台詞を使いつつ、「Like Kowalski in Vanishing Point」なんていうコーラスが入ります。素直に格好いいです!(ちなみにサントラではありません)
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ちなみにこのサイトは、ホームページ「BOTIE MANIA~アメ車に乗ろう!!」の映画紹介コーナーをブログ化したものです。